A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画
十一面観は観音菩薩の変化身の一つであり、六観音の一。
本体の顔以外に頭上に十一の顔を持ち、前後左右の十面は菩薩修行の階位である十地を表し、最上部の仏面は仏果を表すとされる。また、頭部正面に阿弥陀如来の化仏を頂く。
十一面観音はその深い慈悲により衆生から一切の苦しみを抜き去る功徳を施す菩薩であるとされ、女神のような容姿に造られたものが多い。
離諸疾病（病気にかからない）、 一切如來攝受（一切の如来に受け入れられる）、 任運獲得金銀財寶諸穀麥等（金銀財宝や食物などに不自由しない）、等といった十種類の現世での利益と、 不生於惡趣（悪趣、すなわち地獄・餓鬼・畜生に生まれ変わらない）、臨命終時得見如來（臨終の際に如来とまみえる）といった四種の来世での利益をもたらすと言われている。