A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画天狗の姿の元となったのはインド伝来のダキニ天である。
ダキニ天はかつて人の心臓や肝を食らう夜叉(鬼女神)として恐れられていたが、大日如来の霊力に心服して善神となり、大黒天の眷属になったといわれる。
日本に伝わり平安時代中期には、「剣と宝珠などを持った女神が白狐に跨る姿」で表現されるようになる。
本図は高尾山薬王院の本尊、飯綱三郎天狗(飯綱権現)の御影である。
飯綱天狗は山岳修行を極めた者の姿とされ、不動明王の化身であり、「白狐に乗る、カラス天狗のような姿」として表現された。
飯綱三郎天狗は、平安時代末期に火防の神とされ、軍神とされた。
特に、上杉謙信、武田信玄など戦国時代の多くの武将に信仰され、全国に広まった。