A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画阿シュク如来は宝冠を戴き、通肩に衣を着け、金剛吽迦羅の姿勢をとる。金剛吽迦羅の姿勢は剛強灘化の煩悩を降伏させることを表しており、これは他の尊にも共通する。
降三世明王は金剛薩たが忿怒の姿で現れたものである。降三世羯磨会と降三世三昧耶会以外は金剛薩たが位置する。このような怒りの姿をとる理由は、三界の諸天は慈顔をもって説いても仏法に帰依しないので、忿怒身を現し教化したことにある。
金剛王菩薩は金剛吽迦羅の姿勢をとる。世間において優れた王の徳により臣民が引き寄せるのに喩えられ、尊名が金剛王となった。
金剛愛菩薩は金剛吽迦羅の姿勢をとる。尊名にある愛は、仏教において滅すべき煩惱のひとつではあるが、密教ではこの煩悩も菩提心と成り得るとされている。これを煩悩即菩提といい、この教理に即して尊格化されたのがこの金剛愛菩薩である。この尊の愛着の心は一切の衆生に安楽をもたらすという。
金剛喜菩薩は金剛吽迦羅の姿勢をとる。この尊は金剛薩たの菩提心が大悲の行となって衆生に振り向けられるように讃歎を述べる仏である。その讃歎の境地は一切の衆生に等しく喜びを分かち、安楽と満足が得られるとされる。