A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画慈氏菩薩は左手に軍持をおき、右手で上からおさえている。慈氏菩薩は慈悲深き者という意で弥勒菩薩に同じである。軍持は水瓶のことで、智慧の水をもって法雨を注ぐことを示している。
不空見菩薩は右手で眼のある独鈷杵を載せた蓮台を持つ。不空見とは決して見逃さないという意味で、仏眼を開いて普く衆生を観察する菩薩である。独鈷杵は一実不二、すなわち真如無差別を表すと共に万物を摧破する功徳があるとされ、さらに眼がついているということは、仏の眼をもって衆生をつぶさに見、その煩悩を摧破することを表している。
除蓋障菩薩は梵筐を載せた蓮台を持つ。地獄・餓鬼・畜生道に堕ちた衆生を救いあげる誓願を持った仏である。
除憂暗菩薩は右手で木の枝を持ち、この枝は無憂樹である。一切衆生の憂悩のと暗愚を除く徳を表す。無憂樹は「憂いが無い」という意味で、尊名とも一致する。その枝で煩悩を払うという。
以上四尊は賢劫千仏である。