A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画 この図は、ボストン美術館の蔵品。
説明がないので、図の詳細は分からないが、月らしいものを胸の前に持つ如来ということで、推測してみた。
阿弥陀如来は西方浄土の教主で、基本的には西に沈む太陽の象徴と考えられている。
しかし神仏混淆においては月読神の本地(本体)が阿弥陀如来とされており、深夜遅く、のぼる月を見ると、その月の中に阿弥陀如来が見えるという信仰もあったようだ。
ということで、この図の主尊は月と同体の阿弥陀如来と思われる。
威徳とは厳かで徳の高いことであるが、四面四臂の明王は西方を守護する大威徳明王か?明王は密教特有の尊格なので密教図像と思われる。