A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画不空成就如来は左手を金剛拳にして臍の前におき、右手では施無畏印を結んでいる。尊名の不空成就とは確実に(空しくなく)仏の働きを成就する尊であるという意味。大日如来の衆生救済の智慧である成所作智(さまざまに変化して衆生を仏道に導くはたらき)を司り、天鼓雷如来や釈迦如来と同体とされる。
金剛業菩薩は合掌した両手を頂に挙げている。毘慮遮那如来はこの金剛業菩薩の誓願によって仏のあらゆる衆生救済の働きを可能にするとされている。
金剛護菩薩は左手拳の人差し指を伸ばして胸に当て、右手には剣を持つ。尊名の護とは、身を保護するものを意味する。これは、菩薩が衆生救済するにあったって菩薩自身の身を堅固に護る必要があることからきている。
金剛牙菩薩は両手を金剛拳を内にむけ、左手は親指と小指を立てて牙を模し、右手では親指と人差し指をねじっている。牙を持つ尊で、この牙で魔を屈伏させる。金剛暴怒菩薩とも称されあらゆる魔を猛々しく食いつくすが、その暴虐な性格も衆生を救うための大悲に由来するという。
金剛拳菩薩は両手を金剛拳にして胸に当てている。一切如来の誓願の堅固であることを表す尊である。自ら悟りの境地に至りながらも、衆生が苦しむ世間に身を置き両処を結びつけようとする金剛薩たの願い(無住処涅槃)が、この金剛拳菩薩によって実現されるといわれている。