A3サイズ和紙 モノクロ印刷 白描画悲想天は四無色天の第4天。四無色天とは禅定の境智を神格化したもの。
欲望も物質的条件も超越し、ただ精神作用にのみ住む世界であり、禅定に住している世界。
この悲想天は有頂天ともいい、四禅定(悲想天・無所有処天・識無辺処・識無辺処)の中で最高の禅定の境地を指す。色心不二(目で見ることのできる物質”色”と、目に見えないが存在する”心”とは一体となって存在するということ)の立場から楼閣の形で表し、その中に禅定の境地に入っている姿を描く。
無所有処天とは、四無色天の第3天。所有とは心の活動、働き方をいう。したがって心の活動がとらわえたり滞りがない
いかなるものもそこに存在しない三昧の境地である。
識無辺処とは、無色界の第2天。認識作用の無辺性についての三昧の境地。外の虚空の相を厭い、内なる識を観じて、識が無辺であると達観することである。
識無辺処とは、無色界の第1天。無量空処とも言う。物質的存在がまったく無い空間の無限性についての三昧の境地である。