慈氏菩薩(じしぼさつ)は、弥勒菩薩(みろくぼさつ)の別名で、「慈しみの者」という意味を持ちます。釈迦如来の後継者とされ、未来仏として信仰されています。現在は兜率天(とそつてん)という天界に住み、修行を続けており、釈迦の教えが忘れられた時代に地上に現れ、人々を救済するとされます。穏やかな表情で、思惟(しゆい)相と呼ばれる考える姿勢が特徴です。飛鳥時代から日本でも広く信仰され、法隆寺の弥勒菩薩像などが有名です。慈悲と希望の象徴とされています。五十六億七千万年後に、兜率天(とそつてん)から地上に下生(げしょう)し、この世に仏として現れるとされています。